「山田錦」や「五百万石」といったお米の名前は聞いたことがありますよね。これらは日本酒造りに使われる「酒米」と呼ばれるお米で、普段食べるお米とは少し種類が違います。
「酒米」って、普段私たちが食べているお米と何が違うのでしょうか?
普段食べるお米では、日本酒はつくれないのでしょうか?
逆に酒米を普段の食事のお米のように食べたら、どんな感じなのでしょうか?
考えているといろいろと疑問が湧いてきます。
なので、その辺りのことを調べてみました。
普段食べている「飯米」と、日本酒造りに適した「酒米」
普段、私たちが食事のときに食べるのは「飯米(食用米)」です。「コシヒカリ」「ヒトメボレ」などなど、たくさん種類があります。これらのお米は酒造りの世界では「一般米」と呼ばれます。
飯米に対して、酒造りに適したお米とされているのが「酒米(さかまい)」とも「酒造好適米(しゅぞうこうてきまい)」とも「醸造用玄米」とも呼ばれるお米です。
この酒米には、飯米とは違う点がいくつかあります。そのような酒米ならではの特徴こそが、飯米よりも日本酒造りに適したお米とされる理由になります。
「酒米」の持つ特徴とは!
酒米は日本酒造りに適したお米です。何がどう適しているのか、酒米の特徴についてみてみましょう。
1、飯米に比べ米粒が大きい
日本酒を造るときには、表面をかなり削ります(精米)。場合によっては6〜7割も削ることになるため、粒が小さいと割れやすくなってしまいます。
米粒が大きければ高度な精米でも割れにくくなり、使いやすいでしょう。
2、心白が大きい
「心白」とは米の中心にある、白色で不透明な部分です。この部分はデンプン質が多くタンパク質は少なくなっています。酒造りにとってデンプン質は発酵のために必要ですが、タンパク質は完成した日本酒に雑味を与えてしまうため不必要なものです。
一般米を光に透かしてもほとんど心白は見られませんが、酒米では中心部に白くはっきり見られるそうです。中心にデンプン質が集中していれば、表面にある不必要なタンパク質部分も削りやすくなります。
3、タンパク質が少ない
食事としてお米を食べるときには、タンパク質や脂質があった方が旨味が感じられて美味しくなります。しかし日本酒を造るときには、たんぱく質や脂質は雑味の原因となってしまうため少ない方が良いのです。
酒米にはタンパク質が少ないおかげで、日本酒にしても雑味が出にくくなります。
4、吸水性が良い
酒米は吸水性が良く、蒸し米にした際には内側が柔らかくなります。このような蒸し米になると麹菌が繁殖しやすくなって、麹をつくりやすくなります。
5、糖化性が良い
日本酒を造るには、まずお米のデンプン質を麹菌によって糖化させる必要があります。糖化が進みやすければ、日本酒造りの工程も管理しやすくなります。
6、醪に溶けやすい
酒米でつくった蒸し米は、醪に溶けやすくなります。そのため発酵がスムーズに進んで、日本酒造りがしやすくなります。
飯米も酒造りに結構使われていた!
いろいろと酒米の特徴を書いてきましたが、実は日本酒造りの原料として主に使われているのは飯米です。日本酒造りの世界では飯米は「一般米」と呼ばれます。
そして酒造りには、酒米より一般米の方が多く使われているのです。
ちょっと意外じゃないですか?(私は日本酒って酒米だけから造るんだと思っていました)
平成28年酒造年度の日本酒では、全体として約15万tの白米が使われました。そのうちの酒米は5万t弱だけなのです。
もちろん特定名称酒では、使用する白米の半分以上は酒米です。(それでも一般米もかなり使用しているんだなという印象ですね)
で、特定名称酒以外(普通酒)では酒米の使用量はだいぶ少なく、一般米の方が主な原料になっています。
飯米(一般米)は酒造りの原料としても活躍しているということみたいですね^^;
じゃ、酒米を普通の食事のご飯として出したらどうなんだろうと思ったのですが、、、
酒米にはタンパク質が少ないため、ご飯として食べるには美味しくないという話は聞いたことがありました。
でも調べてみると、意外と美味しく食べられるみたいですね。
また期間限定、数量限定でお試しで酒米を販売していることもあるようです。
サラッと見た感じ、現在は販売終了しているようですが、、、
この辺りのこと、またネットでいろいろと調べてみたいものです。
まだまだ酒米のことを書きます。。。書かせてください。。。。
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