酒猫ブログ(「酒と猫の日々」改め)

日本酒と猫、そして時々は横浜情報を織り交ぜつつ。。。

【自性院】太田道灌を助けた黒猫伝説が残るお寺@新宿区

こんにちは、ばくです。

 

昨日は「自性院(じしょういん)」の、黒猫さんも参加する節分会の練り歩きを紹介しました。

もしまだ読んでなかったら、ぜひそれも読んで行ってください。

かわいくて、ある意味シュールな黒猫さんが出てきますよ。

 

 

今日は、昨日書きそびれてしまった「自性院」と猫の関係についてです。

 

「自性院」は別名「猫寺」「猫地蔵」とも呼ばれています。この名前の由来は、500年以上も前の太田道灌と黒猫との出会いにあります。この出会いが時を越え、現代までも伝えられてきたのです。

 

 

<目次!>

 

 

では、かつては広大な原野だったこの地での、一人と一匹の出会いを紹介しましょう。

 

太田道灌を導き助けた黒猫

太田道灌は室町時代の武将です。江戸城の基礎を築いたとされる人物ですが、戦や築城のことだけでなく和歌の才能もあるような文武両道に優れた武将でした。

 

1477年、道灌は所有地が隣接する豊島氏と衝突しました。これはのちに「江古田ヶ原の合戦」と呼ばれる戦いで、現在の自性院の辺りでは激しい戦いが繰り広げられました。

 

初戦は道灌の率いる軍の方が劣勢で、味方ともはぐれてしまいます。太陽が沈む夕暮れ時、何もないだたっ広い原野で、道灌は一人道に迷ってしまったのです。

 

そんな道灌の目の前に現れたのが一匹の黒猫でした。足元にすり寄ったかと思うと、今度はまるで道案内をするかのように先に立って歩き出します。途中で何度も振り返り、ちゃんと道灌が付いてきていることを確かめながら前へ進んでいきます。

 

そしてたどり着いたのが自性院でした。道灌はここでなんとか無事に一夜を過ごします。次の日体勢を立て直すと、その後の戦いで見事に大勝利をおさめたのです。

 

この戦いに勝てたことで、この地方における道灌の支配は決定的なものになりました。道灌はこれも全て黒猫のおかげだと感謝して、黒猫を大切に飼いました。亡くなった後は丁寧に葬って、自性院に一体の地蔵尊を奉納したのです。

 

この地蔵尊が現代にまで伝わる秘仏です。500年以上も前に、あの太田道灌が奉納したという猫地蔵が自性院には残っているのです。ちょっと興味が出てきませんか?黒猫に会わなかったら、江戸城もなかったかもしれません。

 

寿司屋が奉納した、もう一つの猫地蔵

自性院にはもう一体、猫地蔵が伝わっています。こちらは太田道灌の黒猫から300年近くが経った江戸時代のものです。

 

1767年、江戸で一人の女性が亡くなります。豪商の娘として生まれ、貞女の誉れ高かった女性でした。

 

その死を悲しんだのが寿司屋を営んでいた弥平という男で、貞女の誉れを後世まで伝えたいと顔が猫の猫地蔵を彫りました。そして自性院の住職に開眼供養をしてもらい、奉納したのです。

 

ちょっとイマイチよくわからなかったのが、亡くなった女性は人妻なんですよね。人妻が亡くなって、赤の他人のお寿司屋さんが供養のためのお地蔵さまを彫るって、、、なんでだろう。

 

幼馴染とか?好きだったのかな?幼馴染だったとかならキレイな話としてまとまるけど、密かに好きだった人妻が亡くなってお地蔵さまを彫っていたら、、、いろいろ問題だよね。。。

 

江戸の街で大評判!自性院に奉納された二体の猫地蔵

太田道灌の猫地蔵と寿司屋が彫った猫地蔵。自性院に奉納された二体は、江戸の街で評判を呼びました。

 

「貞女にあやかりたい」「家内安全・商売繁盛のご利益にあずかりたい」と願う人たちが、自性院にはたくさん訪れていたそうです。参拝者はみんなお地蔵さまのお顔を撫でて行き、そのためお顔は丸くなってしまいました。

 

昔は二体のお地蔵さまに自由に触れられたようですね。現在では、かなり貴重なものですから触れることはできません。

 

年に一度、2月3日の節分会の時にご開帳されるだけなんです。

 

お顔を見れるのは年に一度きり!自性院の猫地蔵

二体の猫地蔵のお顔が見れるのは、現在では節分会のときだけです。年に一度きりと聞くと、やっぱり拝見したくなります。それに500年以上も前に、太田道灌が奉納したものなんですよ。

 

ネットの情報では、数年前まではご開帳のときに写真撮影が自由にできたようです。でも私が行った2019年は、写真撮影一切禁止となっていました。

 

数メートルほど(?)離れた台の上に安置されていて、すぐ目の前まで近づいて見ることもできませんでした。それでもじっくりと見学することはできたため、一人で長く見ていました(入れ替わり立ち替わり、参拝者は多いですが)。

 

長い年月を経ているせいかお顔の彫りはなくなり、かなり丸くなってしまっていますた。正直、猫のお顔だとはわかりませんでした。

 

それに、、、遠くてよく見えなかったんです。これは、私の目が悪いせいかも(コンタクトレンズです)。他の人はもっとはっきり見えてるのかなぁ。。。

 

境内には猫関係のものがいろいろあり

自性院は別名「猫寺」と呼ばれるほどですから、境内には猫に関係あるものもいろいろとありました。

 

まずは入り口の巨大招き猫ですね。昨日も載せましたが、、、

 

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とりあえず、「エッ!!」って感じの大きさです。

 

「猫地蔵堂」という建物もあり、招き猫や猫グッズがたくさん置かれていました。たぶん、普段は秘仏の猫地蔵がここに安置されているんじゃないかと思います。私が行った日は節分会で、別の建物に移動されていました。

 

「猫地蔵堂」の前には「猫塚」もありました。なんでも、三味線になってしまった猫たちを供養するためのものなのだとか。

 

そして、、、

 

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こんなかわいらしい猫たちもいました。

参拝者の方達が置いて行ったものでしょうか。

 

御朱印もいただきました。

 

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初穂料300円でした。

さすがに年に一度の節分会の日ですから、ちょっと混んでいて並びましたよ。

 

自性院へのアクセス

自性院は新宿区西落合にあります。

電車の駅では都営大江戸線の「落合南長崎駅」、下車後歩いて3分ほどです。

 

 

 

 住所:新宿区西落合1ー11ー23

都営大江戸線「落合南長崎駅」下車

A1出口から徒歩3分

 

拝観は日中のみ

拝観料は無料

 

今年の2月3日は月曜日ですね。

平日なのでなかなか行けないと思いますが、機会があれば一度くらい見に行ってみてください。

 

 

今日も読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

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