酒猫ブログ(「酒と猫の日々」改め)

日本酒と猫、そして時々は横浜情報を織り交ぜつつ。。。

「ひやおろし」で秋を感じて乾杯しよう^^

10月になったというのに、まだまだ暑い日が続いていますね。

昼間の気温が30℃って、フツーに夏じゃん!

昔々、私がまだ子供だった頃は、真夏でも31、32℃くらいじゃなかったかなぁ。

朝晩はそれなりに涼しかったしね。

考えてみたら昔の夏って、今現在くらいの気候じゃなかった?

(テキトーに言っているだけなので、裏付けはありません。悪しからず。。。住んでいる場所も違うし。)

 

年々季節感が狂ってきている気がするし、子供じゃなくなってからずいぶん経つから季節ごとのイベントもあまり関係なくなってしまったし、せっかく四季のある日本に住んでいるのに、これじゃ、ちょっと勿体ないですよね。

 

ってことで、今宵は季節を感じるためにひやおろしで乾杯なんていかがですか?^^

世界中にはその国ならではのお酒がいろいろとありますが、こんな風にお酒で季節を感じられる文化のある日本て、素敵ですよね。(他の国にもあるのかもしれないけど^^;)

 

秋の訪れとともに、店頭に並ぶ「ひやおろし」

日本酒は季節を感じることのできるお酒です。暑い夏には「夏酒」がオススメでした。

 

「夏酒」のことは、コチラにも書いています。

日本の夏にはやっぱり「夏酒」を! - 酒猫ブログ(「酒と猫の日々」改め)

 

暑かった夏が終わり少しずつ秋の気配を感じられるようになる頃、次は「ひやおろし(秋あがり)」がお店に並び始めます。店頭にのぼりが立っていることもありますね。

 

酒蔵でお酒を貯蔵している貯蔵庫の中の温度と、外の気温とか同じくらいになった頃に出荷されるお酒が「ひやおろし」です。

 

「夏酒」はここ最近生まれた名称ですが、「ひやおろし」の歴史は長いです。江戸時代の人達も、秋には「ひやおろし」を楽しんでいたんです。

 

江戸時代に生まれた「ひやおろし」

日本酒の造りのほとんどは、寒い冬場に仕込む「寒造り」です。

 

(冷蔵設備などの発達した現在では、一年を通じて仕込む「四季醸造」が行われている酒蔵もあります。また江戸時代初期までは「四季醸造」が一般的でした。寒い時期に造った日本酒の方が質が良かったことや酒造技術が進んだことなどから、だんだんと日本中の酒蔵で「寒造り」をするようになりました。)

 

江戸時代(たぶん寒造りが主流になってから)、寒い冬に仕込んで出来上がった新酒は春先に火入れをしてから大桶に貯蔵されていました。

 

「火入れ」とは加熱殺菌のことです。60〜65℃くらいの低温で行われる加熱殺菌で、これを行うことで発酵は止まり、風味を悪くしてしまう微生物も殺菌されます。そして酒の香味を保って安定させることができます。

 

この火入れをしてから大樽に貯蔵しておくと、お酒はだんだんと熟成していきます。そのまま暑い夏を越して貯蔵庫の温度と外気温とが同じくらいになった頃には、いい感じに熟成した美味しいお酒に変わっているのです。

 

このお酒を加熱殺菌しない「冷や」のままで、大樽から出荷用の樽に「卸して」出荷していったため、「ひやおろし」と呼ばれるようになりました。

 

出来立ての「新酒」には新酒だからこその良さがあります。しかしその新酒をひと夏寝かせて熟成させることにより、「ひやおろし」は新酒特有の粗さが消えまろやかな丸みを帯びた味わいになるのです。

 

一般的な日本酒は、出来上がってから出荷されるまでに2回の火入れ(加熱殺菌)が行われます(貯蔵前に1回、出荷前に1回)しかし「ひやおろし」は出荷前の火入れは行われません。

 

せっかく貯蔵庫で熟成して蔵元が「コレだ!」と思ったお酒の風味を、そのまま消費者に届けるためには火入れしない方が良いのです。火入れしてしまうと、香りや味わいが変化してしまうこともあります。

 

 

 

 

同じ「ひやおろし」でも、時期によって少しずつ違う

これは本やネットで読んで知ったことなんですが、、、同じ「ひやおろし」であっても瓶の中で少しずつさらに熟成して行くため、徐々に味わいは変化して行くのだそうです。そこまでは考えずに飲んでいました。

 

9月はまだまだ軽快さ、フレッシュ感が残っています。10月になると少しずつ味が乗り、11月にはまろやかな旨味を感じられるようになります。

 

酒屋さんの店頭に並ぶのは1月末頃までのようですが、その後もしばらく飲まずに家に置いておくと、春先にはさらに丸みを帯びた味わいになっていくそうです。

 

同じお酒を何本か買って、その熟成され加減がどんな風に変化していくのかを試してみたいですね。期間があくと、前のときの味をちゃんと覚えていられる自信がないけど^^;

 

秋の日本酒「ひやおろし」は秋が旬の食べ物と一緒に組み合わせると良いようです。サンマや戻りガツオなどをつまみに飲んでみてください。

 

 

「ひやおろし」は「秋あがり」と呼ばれることもあります。

 

昨日ブログに書いた「臥龍梅」は秋あがりになります。右上に「秋あがり」と書かれています。

 

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こちらは「ひやおろし」と書かれています。お店の方に勧めてもらって買ったお酒で、福島県のお酒になります。

 

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もうじきボジョレーヌーヴォーの季節になりますね。あれも季節感を感じるイベントですが(最近は下火になってきましたね^^;)、その前にまずはひやおろしで乾杯してみてください。

 

今日も読んでいただきありがとうございました。

 

 

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