酒猫ブログ(「酒と猫の日々」改め)

日本酒と猫、そして時々は横浜情報を織り交ぜつつ。。。

稲の品種改良!おしべの花粉はお湯に弱いから、しばらくお湯に浸けるらしい

酒米(酒造好適米)は、より美味しいお酒をつくれるようにと品種改良が重ねられてきました。そして現在、たくさんの品種が存在しています。

 

ところで「品種改良」ってよく聞きますが、具体的にどうやるか知ってますか?日本酒とは全く関係がない話になってしまうのですが、考えていたら気になってしまいちょっと検索してしまいました。

 

酒米については調べられませんでしたが、普段の食事で食べる「飯米」の品種改良についての具体的なやり方を見つけました。

 

へぇ〜と思いましたので、自分自身の覚書も含めて書いておきたいと思います。

 

 

母親のめしべに、父親の花粉をかけて「品種改良」!

品種改良のやり方にはいくつか方法がありますが、そのうちの一つが母親のめしべに父親の花粉をかけて両方の性質を持った雑種を作る方法です。稲の品種改良にはこの方法が一番使われているそうです。

 

品種改良としてはイメージが湧きやすい方法ですが、じゃ、実際に具体的にどうやっているのか、気になりますよね〜。えっ、ならない??

 

1、母親になる稲の花粉を働けなくさせる

稲の花にはおしべとめしべがあります。普通は、一つの花の中のおしべの花粉がめしべについて、稲の実(つまりお米)が実ります。

 

品種改良を行う場合には、まず母親になる稲の花粉を働けない状態にしておかなくてはいけません。その方法というのが、、、稲の花をしばらくお湯につけるというやり方なんです。

 

稲の花(穂)を約43℃のお湯に7分間つけておくと、花粉は働けなくなってしまいます。しかしめしべには異常は起きていません。めしべは正常に働けるけれど、おしべの中の花粉は働けないという状態が作られるのです。

 

この状態を作っておけば、母親になるめしべに、父親になる花粉を確実にかけることができます。

 

2、父親になる稲の花が咲いたら、花粉を母親のめしべにかける

稲の花は9〜10時くらいに咲き始め、1〜2.5時間で閉じてしまうそうです。

 

交配を行う日の朝には、まだ花が咲く前の父親になる稲を集めておきます。そして花が咲き始めたら、父親の花を母親の花に近づけて優しく振ってあげるのです。そうすると父親の花粉が飛んで母親のめしべにかかります。

 

こうして交配が行われます。交配は主に夏に行われますが、花粉が遠くに飛ばされてしまったりしないように、窓を閉め切った風のない暑い部屋で作業をするそうです。

 

3、お米が実るのを待つ

交配が終わったら、他からの花粉が自然にかかってしまったりしないように稲の穂に袋をかけておきます。そして花が閉じてめしべに花粉がかかる心配がなくなったら、今度はカビたりしないよう袋を外さなくてはいけません。

 

その後はスズメなどがいたずらしたりしないよう、室内の日当たりの良い場所で育てます。もちろん、父親と母親の組み合わせを間違えたりしないように、きちんとメモしておくことも重要です。

 

4、新たに誕生したお米から、良い特徴を持ったものを選び出す

このような過程を経て新たに雑種のお米が誕生しますが、どれもが良い特徴を持っているわけではありません。この中から良い特徴を持った稲を選び出さなくてはいけないのです。

 

わざと冷たい水を張った田んぼに植えて寒さに強いかどうかをテストしたり、わざと病原菌の多い環境に植えて病気に強いかどうかをテストしたりします。

 

さらに飯米の場合には、実際に食べてみて美味しいかどうかもテストするそうです。ですから酒米の場合なら、そのお米でお酒を醸してみて味を確かめたりもするのではないでしょうか? たぶん、、ね、知らんけど^^;

 

(飯米ならできたお米をそのまま炊いて食べてみれば良いですが、酒米の場合にはそのお米で日本酒を醸すという作業も入るため、大変そうですね。)

 

こうして選び出されたお米は、よその土地で植えてもちゃんと育って同じように美味しいお米になるかどうかも調べなくてはいけません。これらのテストは数年単位で行われるのです。

 

5、品種改良は10年がかりで行われる

このように様々な作業を経て、新しい品種が生まれます。品種改良によって新たな品種が生まれるまでには、なんと10年もの年月がかかるそうです。気が遠くなるような作業ですよね。

 

 

 

「品種改良」って簡単に言いますが、それに携わっている人たちの苦労があって美味しいご飯が食べられ、美味しいお酒も飲めるってことですね。

 

 

と、今日は日本酒とは全く関係のない話を書いてしまいました。

 

 

 

 

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